Goodな生活

経済学→環境コンサル→データサイエンティスト

歴史と自然科学が存在するありがたみ『一九八四年』

甘んじることでもなく、諦観でもなく、すがすがしく自らの変化を受け入れる主人公の、なんとも言えない幕引きだった。結局、過去に起こった大半の出来事は我々は直接経験したものではない。何らかの記録や伝承や考古学の知見によって発見、再構築されていく…

『宇宙からの帰還』

立花隆の本は「小林・益川理論の証明」に続いて2冊目。宇宙飛行士の内的経験にフォーカスしたインタビュー集。地球の美しさ、かけがえのなさ、争うことの愚かさについて実際に宇宙に行った人の言葉で語られると説得力がある。確かZOZOの前澤友作も同様の発言…

『ガラス玉演戯』

4月初めから7か月かけてようやく読み終えた。読者に没頭感と疎外感を交互に味わわせるような作品だった。3月にロックバンドQUEENの展示に行ったとき、ブライアン・メイの好きな著作として紹介されていたのが本作で、すぐさま購入して読み始めた。ヘルマン・…

【2022年9月】統計検定準1級の受験振り返り

先月統計検定準1級を受験しました。2021年7月の受験(不合格)から1年2か月、なんとか合格できました。あと大問1つ間違えていたら不合格だったので、本当にぎりぎりのラインです。www.goodnalife.com やった対策 試験1ヵ月前の8月末から『統計学実践ワークブ…

人工史観の小説『団塊の世代』

成田悠輔氏のYouTubeで紹介されていて気になった本。「団塊の世代」という呼称はこの小説が由来らしい。国の成長や景気を考えるとき、その国の人口構成によって大部分が説明される。当たり前と言えば当たり前だが、この大前提に立って初めて意味のある施策を…

【統計検定準1級】質的回帰

Logitモデル Probitモデル 参考文献 Logitモデル 線形回帰モデルの場合、量的変数であるを予測するのに、のとる値に制限がない。が0もしくは1の値をとる二値変数であり、が1をとる確率を予測する場合、以下の構造をもつロジスティック回帰モデルを用いる。と…

『青春を山に賭けて』偉人もこのように目標を立てたのか

兼ねてから読みたいと思っていた一冊。小学生の頃に豊岡の記念館を訪れたことがある。当時ボーイスカウトをやっていたこともあり、何となく登山家や冒険家には親しみを抱いていた。文面から著者の純粋さ、人懐っこさ、すなわち挑戦を応援されるに資する人間…

エネルギー管理士試験(熱分野)・受験振り返り

先週受験したエネルギー管理士試験の振り返りです。 どうも勉強に身が入らず、ほとんど準備できないまま本番を迎えてしまった。試験当日もバスに遅れ、猛暑の中タクシーを探して試験会場に向かった。しかも電卓やシャーペンを忘れる(かろうじて鉛筆はもって…

淡路(2009)『データ同化』練習問題2.1

解答例 (2.16)の導出 解析誤差共分散行列(本文(2.9))を以下のように変形する。本文(2.12)を0とおく(の対角成分(解析誤差分散)の最小化問題を解く)と、(2)を(1)に代入すると(2.16)を導出できる。 (2.15)の導出 重み行列は、本文(2.14)と付録(A.11)の逆…

『世界2.0』メタバースにおける国境と資源

仮想空間上に「新しい生態系を作る」ことは、物理空間における土地や資源の奪い合いから切り離された社会(生態系)を作ること。だとすると限られたパイを奪い合うことはなくなるのか。ひいては戦争が起こることはなくなるのか。1918年第一次世界大戦後に米…

淡路(2009)『データ同化』練習問題1.3

(1.21)、(1.22)式を使って(1.23)式を導出する。 最後の式展開は二項目がゼロになることを用いた。 参考文献 データ同化―観測・実験とモデルを融合するイノベーション作者:淡路 敏之,池田 元美,石川 洋一,蒲地 政文京都大学学術出版会Amazon

淡路(2009)『データ同化』練習問題1.2

前回に引き続き淡路(2009)の練習問題を解いてみました。ベイズ推定における事後確率分布を具体的に求める問題です。 解答例 (1.20)の条件付き確率は(1)のように表すことができる。(1.20)の分子を、2変数が正規分布に従う場合の条件付き密度関数を使って表す…

淡路(2009)『データ同化』練習問題1.1

淡路他(2009)「データ同化」の練習問題1.1を解いてみました。 解答例 [i] 推定値は以下の式で表され、バイアスをもつ。 (a) 推定値の誤差分散は、以下のように表される。の誤差相関が0の仮定を用いた。 (2)を最小にするを求める。(3)をについて解くと、最適…

『生物から見た世界』主体か外力か

『暇と退屈の倫理学』で紹介されていたユクスキュルによる「環世界」についての本。 www.goodnalife.com 客観的な環境や時間というものは存在せず、生きた主体、すなわち人間や他の生物によって知覚される世界と作用するものによって、それぞれの環世界を構…

「フォーリン・アフェアーズ・リポート」に地政学と気候変動の最新動向を読む

2021年の8月号から月刊誌「フォーリン・アフェアーズ・リポート」を年間購読を開始しました。この雑誌は米外交問題評議会(CFR)が発行する国際政治経済ジャーナル「Foreign Affairs」の日本語版です。中身は大学教授やシンクタンクの職員による国際情勢、国際…