Goodな生活

INTPの好奇心の受け皿

2024-01-01から1年間の記事一覧

山口耀久(2008)『北八ッ彷徨 随想八ヶ岳』

北八ッ彷徨: 随想八ヶ岳 (平凡社ライブラリー や 21-1)作者:山口 耀久平凡社Amazon6月に八ヶ岳を訪れた際、『剱岳 点の記』と一緒にガイドの方に勧められた本。剱岳はすぐ読み終わったが、なかなかこちらは読み進められなかったが、沖縄への行き帰りの飛行機…

データサイエンティストを3年やって、諦める

先日、今の職場のデータサイエンス部署から、一般コンサルティングの部署に異動しました。この3年間はデータサイエンティストの端くれとしてこの業界で稼ぐ面白さと難しさを感じたので、簡単に振り返ろうと思います。 なぜデータサイエンティストを志望した…

『坂の上の雲』と金塊

坂の上の雲(四) (文春文庫)作者:司馬遼太郎文藝春秋Amazon昨年、つくばの産業総合研究所 地質標本館に訪れた際に気仙沼の金山で取れた金塊が一階に展示してあった。この金塊の件が「坂の上の雲」に出てくるとその場で聞いたがどうしても思い出せず、結局実…

アレックス・オノルド(2016) 『アローン・オン・ザ・ウォール』

ALONE ON THE WALL アローン・オン・ザ・ウォール 単独登攀者、アレックス・オノルドの軌跡作者:アレックス・オノルド,ディヴィッド・ロバーツ山と渓谷社Amazon Instagramでフォローしていた旅人が紹介していた本。天才的なクライマーの自伝。自分がクライミ…

新田次郎(1981)『劒岳〈点の記〉』

昔から存在は知ってたが読んでなかった本。八ヶ岳のガイドの方に教えてもらった。先に映画を見て一気に原作も読んだ。一度立山に登ったからイメージが湧いた。 新田次郎はまだ中高生の時に八甲田山を読んで以来。 ネクストアクションは、とりあえず劒岳に登…

RとPythonでの自己相関関数(ACF)の信頼区間の違い

はじめに 自己相関関数(ACF)と偏自己相関関数(PACF) Rの信頼区間 Pythonの信頼区間 どちらを用いれば良いのか 参考文献 はじめに 自己相関関数(ACF)のコレログラムをRとPythonで作成すると、自己相関係数や偏自己相関係数がゼロである、という帰無仮説…

潜在意味解析(LSA)における特異値分解を行列で理解する【Python】

LSA(Latent semantic analysis)とは 特異値分解の実行 その他の文書分類手法 PLSA(probablistic Latent semantic analysis) LDA(Latent Dirichlet Allocation) 参考文献 LSA(Latent semantic analysis)とは LSAは教師なし文書分類種類の一つで、Late…

ルワンダ・キガリの内戦跡地を巡る

先日ルワンダの首都キガリの内戦の跡地を一日かけて巡った。 ジェノサイドメモリアル(虐殺記念館) Campaign Against Genocide Museum Belgian Peacekeepers Memorial ジェノサイドメモリアル(虐殺記念館) まず向かったのはジェノサイドメモリアル。ガイ…

宮本常一(1984)『忘れられた日本人』

忘れられた日本人 (岩波文庫)作者:宮本 常一岩波書店Amazon古書店で文庫本を買った。初刊は1960年。64年前。本の中では100年前の暮らしについて語る人々の話が出てくる。時代と人が急速に変わっている、と感じる。 美味しくはないのだろうが、ヒエや菜飯は食…

ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ(2021)『懐かしい未来』

ヤマケイ文庫 増補改訂版 懐かしい未来―ラダックから学ぶ作者:ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ山と渓谷社Amazon 情報と経験を行き来する 今月インドのラダックを訪れた。自分にとってチベット文化の国。ヒマラヤ山脈とインダス川の上流に囲まれたトレッキングと、…

藤永茂(2021)『ロバート・オッペンハイマー 愚者としての科学者』

ロバート・オッペンハイマー ――愚者としての科学者 (ちくま学芸文庫)作者:藤永茂筑摩書房Amazon映画の予習用に読了。これを読まなければ全然話がわからなかったと思う。自分の才能の使い道や親密な人間関係へのコミットの仕方に揺れ動くオッペンハイマーと、…

古舘恒介(2021)『エネルギーを巡る旅』

エネルギーをめぐる旅――文明の歴史と私たちの未来作者:古舘恒介英治出版Amazonこれまでに読んだエネルギー関連の一般書の中で一番面白かった。歴史を通じて人間がエネルギーをどのように利用してきたか俯瞰的な視点を得られる。2章を読むと頑張って熱力学を…

堀 栄三(1996)『大本営参謀の情報戦記』

情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記 (文春文庫)作者:堀 栄三文藝春秋Amazon同じ職場の人が読んでいて気になり購入した。太平洋戦争中の日本軍の戦略的失敗を、諜報活動の視点から描いた体験記。著者は大本営に所属し、戦争の始まりから終戦までの参謀…

石川直樹(2018)『極北へ』

極北へ (毎日文庫)作者:石川 直樹毎日新聞出版Amazonいつでも読み始められる。そして止められる。 気温や体温、暗さ、孤独さ、そういった過酷な環境の体験記であることに違いはないが、文章が清潔で、誇張がなく、頭でっかちな感じがない。淡々としているけ…

イーロン・マスク(2023)(上)(下)

イーロン・マスク 上 (文春e-book)作者:ウォルター・アイザックソン文藝春秋Amazonイーロン・マスク 下 (文春e-book)作者:ウォルター・アイザックソン文藝春秋Amazon年末年始の移動時間に読了。ここまで度が過ぎた人がなかなかいないと思うが、シュラバ、本…

藤原正彦(1981)「数学者の言葉では」みんな泣きながら仕事をしている

数学者の言葉では (新潮文庫) 作者:正彦, 藤原 新潮社 Amazon 先月中頃、どうにも仕事が苦しい時期だった。何か気晴らしをしようと初めて立ち寄った古本屋で本の方から語りかけてくるように目に止まった。 著者がコロラド大で会った学生ハナの気持ちは痛いほ…

2023年に読んだ20冊+観た9本

年が明け早一ヶ月経ってしまいましたが、昨年2023年に読んだ本の振り返りです。割と最近(2020年以降)に出た本が多い。半分くらいは人に勧められて読んだ物。新たなジャンルとして日本文学への興味が芽生えました。移動時は何でもいいので、紙の本か、kindl…