『統計学入門』第9章の学習メモ。標本分散(不偏分散)の不偏性について。
定義
標本分散(不偏分散)の定義は以下の通り。母分散と区別するため、で表される。
(1)の右辺の分母が(n-1)なのは、の不偏性を担保するためである。
不偏性の証明
不偏性(unbiasedness)とは、標本対応の期待値が母集団の統計量と一致する性質である。
標本分散の期待値と母分散の一致を示す。
(1)より、
は母集団の平均である。
(3)の期待値をとると、
となり、=サンプル数が十分に大きいとき、標本分散は母分散に一致することが示された。
昔受けた統計学の授業では、『nではなくn-1で割るのは、標本平均を規定したことで、自由度が一つ(1次元)下がったペナルティだ』という説明を受けた。