OLSにおけるEstimand, Estimator, Estimates
単回帰を最小二乗法(OLS)で推定する場合のEstimand, Estimator, Estimatesの違いを下表に整理します。
ここで関心のあるパラメータ(推定対象)はだとします。
用語 |
表記 |
標本対応 |
---|---|---|
Estimand | ||
Estimator | ||
Estimates | - |
(3)を観察データを使って計算したもの |
標本対応(sample analog)とは、母集団で定義されたパラメータを、標本(観察データ)において満たすような統計量を指します。
(3)の分子と分母はそれぞれ標本共分散と標本分散であり、(2)の分子の母集団の共分散、分母の母集団の分散の推定量です。すなわちEstimator(推定量)は確率変数です。
Estimates(推定値)は観察データを用いてEstimator(推定量)を計算したものです。Estimatesは実数の形をとり、確率変数ではありません。
参考文献
What If 勉強会のチャットで共有いただいた資料です。3用語の定義はこの資料を参考にしています。
diff.healthpolicydatascience.org
- 作者:末石 直也
- 発売日: 2015/07/23
- メディア: 単行本