Logitモデル
線形回帰モデルの場合、量的変数であるを予測するのに、のとる値に制限がない。
が0もしくは1の値をとる二値変数であり、が1をとる確率を予測する場合、以下の構造をもつロジスティック回帰モデルを用いる。
として、の期待値をと仮定すると、ロジスティック回帰モデルは以下のように表すことができる。
(3)の両辺の指数をとると、
(4)の左辺はのオッズと呼ばれる。以外の値を固定した状態での値が1増えると、右辺全体の大きさは増える。すなわち回帰係数の値は説明変数の変化がのオッズに与える寄与度を表したものである。もちろん(3)を用いて対数オッズの推定量を表す、と説明することもできる。
Probitモデル
二値問題に関するもう一つの代表的なモデルがプロビットモデルである。標準正規分布の累積密度関数を用い、
(6)という構造を仮定する。
プロビットモデルでは説明変数の効果の大きさを、(6)の偏微分を用いて評価する。
ここでは標準正規分布の確率密度関数である。
説明変数が連続変数の場合、上述のような限界効果を求めることにより、がいくら増加するかが評価できる。一方、が質的変数の場合、確率の推定値の差に注目することが多い。