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手紙を書く大人になる

先日お世話になった方から手紙をいただいた。
すぐに返事を書こうと思ったのだが、何か億劫な感じがして、そのまま時間が過ぎてしまった。ようやく2週間ほど経った日曜日に取り掛かった。

ずっと前に買った便箋と万年筆を取り出した。万年筆はインクを入れ替えた。普段、長いメールを打つときは一度下書きをする。今回も手紙に書く内容を決めるため、パソコンのメモ帳に下書きをした。そして下書きを便箋に書き写した。万年筆は素早く文字を書かないとインクが出過ぎて滲んでしまう。文字が小さいと尚更。なかなか考えながらは書けない。

思ったよりも時間がかかってしまったが、出来上がった便箋は何かの作品のように見える。非常に達成感がある。

一度手紙を書いてみると、作業のフローが明確になり、億劫さが軽減される。何事もやり始めるまでが面倒だが、やり始めると楽になる。これを機に、たまには手紙を書く大人になろうと思った。

どのコンビニにも必ず筆ペンや便箋が置いてある。これは日本人が手紙を大事にしている一つの証左ではないか。出張先や旅行先で手紙を書く人がいるということだろう。

昔観た『her/世界に一つの彼女』という映画の主人公は手紙の代筆屋のような仕事をしていた。確かこの映画の舞台は近未来で、コミュニケーション手段の中心が音声になり、詩的な文章を書く能力が希少なものとなっていた。

キーボードやスマホを使った文字入力が音声入力に代替されることはあるかもしれないが、手紙を外注する未来なんて来るのだろうか。

逆にこの手間を楽しみたい人が増え、スローなコミュニケーションが流行る未来もあるのではないかと思う。

万年筆のインク入れを見て気づいたが、万年筆は英語でfountain penというらしい。泉にように湧く、からだそう。

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