Goodな生活

経済学→環境コンサル→データサイエンティスト

『生物から見た世界』主体か外力か

『暇と退屈の倫理学』で紹介されていたユクスキュルによる「環世界」についての本。
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客観的な環境や時間というものは存在せず、生きた主体、すなわち人間や他の生物によって知覚される世界と作用するものによって、それぞれの環世界を構成している。著者の表現を借りると、人間や他の生物はそれぞれシャボン玉に包み込まれており、それぞれの環世界を生きている。世界は一つしかなく、すべての生物が同じ空間に詰め込まれ、同じ時間を生きている、というのは幻想である。

客観的な環境、外力として与えられる大気や海洋の動きでさえ、人間が観測できる世界を記述するものにすぎない。人間が知覚できない、作用シーンを想像できない世界がまだまだあるのだと思う。

時間と空間は主体にとって直接の利益はなく、多数の知覚標識を区別するときに初めて意味を持つ。寿命と地球をいかに楽しむかという主体の考え方次第で、いくらでも環世界を変えていけるのだと思う。自分たちの想像する時間と空間からなる世界は一意なものではなく、我々自身の主観が作り出したものであることに気付かされる。