Goodな生活

経済学修士→環境コンサル→データサイエンス

【新しい山の楽しみ方】北海道・大雪山での登山道整備体験 #1 参加のきっかけ

皆さま、登山道整備という言葉を聞かれたことはありますか。読んで字のごとく、登山者の歩く道を整備・保全する活動です。昨年、登山用のテント設備を購入してから頻繁に山に行くようになり、山を一生の趣味にしたいという漠然とした思いを持つようになりました。そんな中偶然知った登山道整備プログラム。今年の7月~9月にかけ、北海道・大雪山で実際に整備を体験し、学んだこと、気づいたことをレポートします。

登山道整備プログラムとは?

今回参加したプログラムはYAMAPとクラブツーリズム共催のツアーです。7月~9月の3か月間にオンライン講習6回、実地講習3回を行いました。実地講習では北海道・大雪山の山小屋に宿泊し(1泊2日)、実際の登山道を整備します。整備の講師は、一般社団法人 大雪山・山守隊の代表である岡崎哲三さんです。
pages.yamap.com

プログラムのスケジュールはこんな感じです。

日時 場所 内容
7月7日㈬
19:30-21:00
オンライン ・ 大雪山登山道荒廃の現状
・ 登山道整備方法の紹介
7月17日㈯~18日㈰ 大雪高原温泉周辺 第1回実地講習
7月21日㈬
19:30-21:00
オンライン 第1回実地講習の振り返り
8月4日㈬
19:30-21:00
オンライン ・登山道整備イベント開催のための準備
・公共工事と近自然工法
8月7日㈯~8日㈰ 大雪高原温泉周辺 第2回実地講習
8月11日㈬
19:30-21:00
オンライン 第2回実地講習の振り返り
9月1日㈬
19:30-21:00
オンライン 登山道整備参加で得られた気づきの共有
9月11日㈯~12日㈰ 愛山渓・裾合平周辺 第3回実地講習*1
9月15日㈬
19:30-21:00
オンライン プログラム全体の振り返り


このプログラムを知ったのはYAMAPアプリの通知でした。私は生来、何かを学ぶのが好きな人間です。ましてや自分の趣味の山で研修を受けられる機会を逃す訳にはいきません。参加を即決しました。こういうときお金や時間*2は気にません。まあなんとかなるものです。定員は15名だったものの、コロナの影響でキャンセルが出たこともあり、結局参加メンバーは7名でした。私が唯一北海道外からの参加者でした。

参加メンバーとの顔合わせ、参加の抱負は「山で副業」

参加費の振込やFacebookグループへの参加を済ませ、第1回のオンライン講習会を迎えました。メンバー各自の自己紹介と本プログラムへの簡単な抱負を発表しました。このとき私は登山道の整備方法を学べば(修得できれば)で副業として山小屋で働けるのではと考えてました。まあよく実態を知らない者の勝手な物言いです。しかしながら世の中は長期雇用が一般的ではなくなり、副業を解禁する会社が増える潮流です。例えば将来的には夏の登山シーズンは山小屋のスタッフ、それ以外はオフィスワーク、といったハイブリッドな働き方が普及するかもしれません。欧米の登山道では短期労働者も整備に従事している(もちろん賃金ありで)と聞きます。いずれ日本でも登山道整備の経験が採用上有利に働くようになるかもしれません。妄想ですが。

山と人を巡るお金の流れ~受益者負担は必要か

そういえば昨年山小屋支援のためのクラウドファンディングに参加したことを思い出しました。この趣旨はコロナ禍での登山の自粛により売上の減った山小屋を支援するものでした。
note.yamap.com

普段山小屋にお世話になっている一登山客として寄付を行ったところ、後日、寄付を受けた山小屋のオーナー達によるオンライン座談会がYouTubeで催され、この座談会に視聴者として参加しました。座談会の中で、あるオーナーがコロナが山に与えた影響や、山小屋の経営状況について語った言葉印象に残ってます。

2020年はコロナの影響で登山客が減った結果、雪が綺麗になり、動物が増え、自然が回復した。他方で登山道に修繕等人間による手入れが必要な点も顕著になった。

稼働率が50%になると山小屋は赤字になる。(し尿を運搬するための)ヘリの輸送費は1kmあたり400円。過去10年ぐらいで1.5倍ほど値上がりしている。

登山客が減ることで、自然が回復するという効果がある一方、人間が手をかけてこそ守ることのできる自然もあります。登山客が過酷な高山地帯を歩けるのは誰かの準備のおかげです。そして誰かが手をかけるということは費用が発生します。日本の山の多くは入山料を徴収しておらず、受益者である登山者は登山道にかかるコストが見えにくく、そのありがたみに気付きにくいのかもしれません。私を含めて。

こんなことを考えてながら登山道整備のプログラムに参加することになりました。次回は第1回のオンライン講習の内容について書きます。
読んでいただいてありがとうございました!

f:id:good_na_life:20210919085628j:plain

*1:北海道の緊急事態宣言のため中止

*2:参加費は16万円。これに加えて大雪山までの交通費、前泊時の宿泊代がかかりました