商船三井客船「にっぽん丸」の2泊3日のクルーズに参加しました。にっぽん丸との出会いは大学生時の東ア船事業です。その後1回クルーズに参加したので、今回は3度目の乗船です。前回の乗船時に、船内の飲食サービスの充実ぶりに非常に驚きました。レストランでの朝食、昼食、夕食はもちろん、モーニングセット、アフタヌーンティー、夜食そしてバー。一日中食べ物飲み物には困らない環境です。そこでふと気になりました。船内の飲食サービスを完全制覇できるのだろうか。。。誰に頼まれた訳でもないですが、船内食を食べ尽くすべく、頑張って飲み食いしました。
今回のクルーズのスケジュールは2泊3日です。1日目の17時に出航、船内で2泊、3日目の9時に着岸です。クルーズによっては途中で下船し、現地を観光する場合もありますが、今回は周遊クルーズ。ずっと船内で過ごします。
食の記録
1日目
それでは行ってみましょう。
17時汽笛の音とともに出航です。出航後しばらくデッキに出ていたのですが、この日は風が強く、すぐに船内に戻ってきました。
17時26分、7階ホライズンラウンジでビールで乾杯。
夕日に染まる富士山が窓から綺麗に見えます。
18時36分、2階のダイニング瑞穂でウェルカムディナーです。HENRIOT(アンリオ)のシャンパンもいただきました。桜のプレートは柏餅と花びらが散っているような面白い見た目です。日本ならではの一皿。この日は愛媛県の鯛、生口島のレモンが使われていたので、瀬戸内海に寄港した後だったのかもしれません。
にっぽん丸クルーのバンド演奏を楽しんだ後、21:40分、7階ホライズンバーでジントニックを一杯。他にもウイスキー、ブランデー、日本酒、にっぽん丸オリジナルカクテルも飲めます。しかし揺れる船内でカクテルを作るのは至難の業ではないのでしょうか。バーテンダーさんすごいです。
この写真はバーのカウンターです。「吉野」は以前この場所にあった茶室です。2020年の改装によりなくなってしまいました。船体が揺れるたびに、この吉野の看板も揺れ、何かそれが切ない。レストインピース吉野、と心の中で唱えました。
にっぽん丸の夜は終わりません。さっき夕食を食べた2階瑞穂に戻り、22時38分夜食タイムです。
既に満腹なのですが、うどんの薬味のネギと生姜が強烈なアペタイザーとなります。稲荷餅はありそうでなかなか目にしない組み合わせですね。これで1日目終了です。
2日目
にっぽん丸の朝は早いです。日の出の写真を甲板で撮る人もちらほら。私も東ア船時代は毎朝1周300メートルの甲板を走り、懸垂など筋トレをしてました。
7時6分、本日1食目です。7階ホライズンラウンジのモーニングコーヒー&ティーです。コーヒー、欲張ってクリームパンとデニッシュも頂きます。晴れ渡る太平洋を望みながらの優雅な時間です。
さっきコーヒーを飲んだばかりですが、7時33分、6階のダイニング『春日』で朝食です。この日は9時から船内イベントがあったので早めに食べます。
卵料理はオムレツ、グリルドミートはフランクフルト、パンケーキはバナナを2枚いただきます。写真を撮るのを忘れましたが5種類のパンも1つずつ頼みました。
午前中のイベントを終え、昼食の時間です。13時にまたイベントがあるので早めの昼ご飯です。11時44分、タイ風すき焼き、サラダ、オムライス(牛肉とクリームソース)、〆はフルーツとカプチーノです。ブルゴーニュワインもいただきました。ワインはまだまだ自分の好みの味がはっきり分かりません。100杯ぐらい飲めば見えてくる世界があるのでしょうか。
楽しい楽しいアクティビティを終え、おやつの時間です。7階のリドテラスに向かいます。もう満腹です。ここは9時から22時まで軽食が食べられます。この日は特別にプルドポークサンドが食べられるらしいので、行かない手はありません。14時31分。
コーヒー豆を練り込んだ黒いパンに赤キャベツと卵とポークが挟まれています。大阪商船が注力した南米航路にちなんだメニューだそうです。結局、スープとホットドッグも併せていただきました。もうおなか一杯です。運動する気にもなれなかったので、海を見ながらまどろむことにしました。
窓から見える海面が左右に揺れる様子を見ながら、再び海外クルーズができる日は来るのだろうか、など考えます。誰もいないドルフィンホール2階のソファで横になりながら、ゆっくりとした時間の贅沢さと、これを誰にも共有できない寂しさのようなものも同時に感じました。
さて、夕食の時間です。迫りくるスケジュールに追われるのか、自ら立ち向かうのか。18時29分、2階のダイニング『瑞穂』です。
この日は和食なのでシャンパン、ではなくスパークリング日本酒をいただきます。鴨とフォアグラの和風だし。フォアグラは色んな食べ方ができるんですね。梅の天ぷらは人生初でした。このコースは鯛と筍の炊き込みご飯がおいしかったですね。富山県産のコシヒカリらしいです。白御飯もおかわりしました。日本酒はこの後島根の超王祿、奈良の風の森の生酒をいただきました。
食後のコンサートが終わると、バーの時間です。22時12分、7階ホライズンバー。
さすがにこれ以上アルコールを摂ると夜食が食べれなくなりそうだったのでノンアルコールのカクテルです。
本日最後の食事、23時7分、2階の瑞穂で夜食(ナイトスナック)です。ほとんどお客さんがいません。
本当はそばもあったのですがアレルギーで食べられないため、ロールごはんと漬物とフルーツと寒天をいただきます。ここはアレルギーに救われました。これにて2日目終了です。完全に食べ過ぎです。心拍数が如実に上がっているのを感じます。
3日目
いよいよ最終日です。2泊3日だと一瞬ですね。さすがにこの日はモーニングコーヒーに行く元気がありませんでした。
7時34分、6階の『春日』で朝食です。卵料理はプレーンオムレツ、グリルドミートはカリカリのベーコン、フレンチトーストはコーヒーとプレーンを1枚ずつ頼みます。
いやー食べました。というかここで挫折しました。この後、5種類のパン、そしてフルーツが続くのですが、もう食べられなくなってしまいました。ギブアップです。最後にエスプレッソをいただき、食事終了です。
食べきれなかったメニュー
せっかくなので今回食べられなかったメニューについても紹介します。
7階リドテラスで食べられるGODIVAのショコリキサーです。クルーが作ってくれます。
6階の寿司バー『潮騒』です。大将が握ってくれます。寿司のほかに塩辛などの珍味や日本酒も飲めます。
他にもアフタヌーンティ(紅茶、ケーキ)もあるのですが、こちらは未開拓ですね。次回の乗船時に楽しみます。
満腹は幸せではない
以上、ご覧いただいたように船内は美味しいもので溢れています。今回のように寄港がなく船内で過ごすクルーズの場合、運動するまたは意識的に食事をしない時間を作らないとすぐに満腹になってしまいます。美味しいものを食べる満足と満腹感は全く別物です。前者は一瞬の幸福、後者は持続的な倦怠感をもたらします。特に2日目は3時間置きぐらいに何かを食べ続ける状態だったため、常に満腹感がありました。こうも満腹感があると、食事が楽しみではなくなり、どこか億劫なものになってしまうのです。特に貧しい国・地域の方の顰蹙を買うことは百も承知で申し上げると、空腹感は重要です。健康と空腹、これが食を楽しむ要諦なのだと思いました。読んでいただいてありがとうございました。