Goodな生活

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いきあたりばっちりな人生を送る

東京で過ごす残りの日々

今週末、4年間住んだ家を退去することになった。今月初めから荷物の整理を始めた。メルカリとジモティを使って家具を処分し、本やアウトドア用品は実家と新居に送った。これでしばらく東京に住むことはないだろう。今のうちに東京を思う存分体験しておこうと思い、食と人に時間を使うことにした。行きたい店に行き、会いたい人に会う。いつか行けばいい、なんて思っているうちに機会は失われる。

昨年、かねてから計画していたイギリス・フランス旅行がコロナで潰れてしまった。通りがかりに目に留まった近所の店も、今度行こうと思っているうちに閉店してしまった。

ついつい楽しみを先延ばしにしてしまう。これ以上機会を逃すものか。すぐにやらないといけない。今日やらないといけない。だから、東京にいるうちは際限なくお金を使うことにした。銀座で寿司を食べ、フレンチに行った。グランメゾン、レストラン、個人シェフのお店。美術館を巡り、ギャラリーに足を運び、画廊の方と話した。バーでボトルを開け、座禅をしに寺に行った。ずっと話してみたかった作家の方と会った。

それでも飽き足りないと言えば飽き足りなかった。それぐらいの魅力が東京には溢れている。Wikipediaの世界の都市圏(行政区域により規定された)人口の順位によると、東京と横浜は世界第1位となっている。

ja.wikipedia.org



かと言ってだらだら過ごすのもよくない。だから今回一つの終わりを迎えることができてよかったと思う。英単語のendそのままである。終わりによって目的は定められる。

今年に入ってから司馬遼太郎の『空海の風景』という小説を読んでいる。遣唐使として長安に渡った空海は、当初20年過ごす予定だったところ、わずか2年余りで日本に帰国する。早々と密教を会得し、20年分の予算を一気に使い、仏具と経典の写しを手に入れた。この経験を元に、後に日本で真言密教の体系化に至る。このレバレッジの効いた、ある種せっかちな生き方には気付かされることが多分にある。

東京での残りの日々をどう過ごそうか。部屋に残った段ボールを見ながら思ったこと。

空海の風景〈上〉 (中公文庫)

空海の風景〈上〉 (中公文庫)