Goodな生活

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2017年、新卒で民間シンクタンク入社。学んだこと、考えたことの記録。

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【ドイツ5日目】BMW Welt

どんなところ?

1月4日(土)。ミュンヘンオリンピアパーク近くのBMW Welt(World)を訪問。隣接するBMW博物館とは異なり、Weltは新モデルの展示コーナーも含めたショールームのような作りになっている。

午前8時前に入口到着。小雨。

館内の様子


2階はBMW、1階はミニクーパーのラインナップ


乗用車・SUVBMW、シティユースの小型車ミニクーパー、高級車のロールスロイス、そして二輪車とコーナーが分かれている。

BMWに関わらずドイツ国内では自動車販売時にCO2 Emissionの表示が義務付けられている。ロールスロイスの燃費は最低ランク。


ロールスロイス


ロールスロイス内装

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PHEV。合成のエンジン音がスピーカーから聞こえるらしい。

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ベルリンの壁を抜けるイセッタ

未来の車社会のあり方

BMW Weltの展示物の中で一番興味深かったのが、未来の車社会のあり方についての一般市民へのインタビュー動画。iPadでビデオを視聴することができた。

ミュンヘンでは駐車場不足が深刻である。車社会の到来以前に建築された街並みを維持するため、自家用車を停めるスペースが十分にない。


所せましと縦列駐車

動画の中ではミュンヘン在住の何人もの一般市民がこの問題を引き合いに出し、

  • 今後はカーシェアリングが進む
  • 都市在住者は公共交通を使う。自動車の役割は特別用途車やタクシーに限られるのではないか
  • 若者にとって自家用車の保有は何のシンボル(ステータス)にもならない

などと回答していた。かなり環境意識の高い、優等生な回答だと思う。

加えて中国人の回答者が深圳での渋滞問題を紹介しつつ、

  • 社会問題よりも、個人の自動車の所有欲が勝ってしまう

と回答していた。

去年上海を訪れたとき、渋滞緩和のためナンバープレートの奇遇数別に走行可能日を割り振る政策を実施したところ、ナンバープレートを2枚分(つまり2台)保有する人が増えたため渋滞の緩和につながらなかった、という話を聞いた。中国の富裕層にとっては車1台分の追加出費等たかが知れているのだろう。

個人と全体最適とのバランスを社会の成熟(自浄作用)度という言葉でまとめるのは乱暴だが、ミュンヘンと深圳、二つの都市における自家用車の位置づけ・人々の認識がうまく対比されていた。

一つ疑問だったのは、回答者の誰一人自動車の維持費について不満を言わなかったこと。ドイツで内燃車に乗る場合、ガソリン代もリッター約200円と高く、EVの場合も再エネ普及コストが電気代に転嫁されているため高額と聞く。EV購入に際しては補助金や税制優遇等の処置があるのかもしれないが、自家用車に乗らなくなるという消費者の行動は、駐車スペースや環境問題への意識ではなく、コストの問題ではないのだろうか。

先日のダッハウ収容所の展示資料によると「ホロコーストの際、ユダヤ人労働力はBMW航空機用エンジン工場の労働力として扱われた」と説明があった。航空機用エンジンのノウハウは、戦後二輪車や四輪車の製造に受け継がれている。次回ミュンヘン訪問時はぜひBMW博物館に行き、いかに戦争が技術革新を促進してきたのかという観点からBMW社史に触れてみたい。