Goodな生活

Goodな生活

それは、いきあたりばっちりな人生。being good and haphazard.

MENU

【ドイツ1,2日目】ミュンヘンゆく年くる年

2019年12月31日。ミュンヘンで過ごしたカウントダウン。

晦日

12月31日(火)。ダッハウ収容所から友人の車でミュンヘン中心部に戻る。今日はミュンヘンで年に1度花火が解禁される。これは日本の花火大会のようにオーガナイズされたものではなく、街のあちこちで有志が自前で打ち上げるものらしい。

夕食をとった後、マリエン広場に向かう。日本では福袋に初売りセールに百貨店は賑わう時期だが、こちらの商業施設は年末年始の休業中。ただし飲食店は営業している。地下鉄の駅には楽し気に歌を歌う若者の集団。エナジードリンクのようなパッケージを纏った1m弱のロケット花火の束を抱えている。今日は終電の時間が早いのか、警察官が駅のホームに続くエスカレータにバリケードを敷設している。忙しなく、物々しい空気。年の瀬真っただ中。

広場に向かう途中でグリューワイン(ホットワイン)を頂く。赤ワインのカクテル。外気で冷えた体にはありがたい。しかしすぐに酔いが周る。歩き続けていないと眠ってしまいそうだ。すでに先発部隊による爆竹の音があちこちから聞こえる。

グリューワインの屋台。コップはデポジットor購入制

f:id:good_na_life:20200201222443j:plain
マリアン広場近くの教会

12時前、新市庁舎前のマリエン広場。すでに2、3千人はいただろうか。ぞくぞくと人が集まってきた。肩車をしているも人いる。四方どこからか応援歌のような力強い歌が聞こえる。昨日のホフブロイハウス(ビアホール)でも似た歌を聞いた気がする。花火の音が聞こえ始めた。そしてカウントダウンの瞬間。

f:id:good_na_life:20200201222256p:plain
新年の到着を待つ人々

しばらく歓声が続いた後、巨大な人込みが動き始めた。我々もマリエン広場からオデオン広場方面へ一緒に進む。爆竹の弾ける音。警察官が何人も歩いている。騒々しい。花火が上がるのが見えた。

f:id:good_na_life:20200201222302p:plain
オデオン広場前

オデオン広場前 その2

建物の醸し出す厳かな雰囲気のせいか、オデオン広場を背景に花火を見るとあたかも歴史的な出来事を目の当たりにした気分になる。ミュンヘン一揆で銃撃戦の舞台となった場所と聞くとなおさらだろう。民衆は何かに抗っている。テレビで見るどこか遠い国の紛争の映像。しかしこれはあくまで市民によるボランタリー花火である。

広場中央に箱型の連発打ち上げ装置が置かれている。誰かが着火し、走って周りにはける。しかし手練れた風にはとても見えない。ゲリラ戦である。花火の高さや美しさはどうでもよく、発射元と歩道の近さ、打ちあがるタイミングはランダム、立ち込める火薬の匂い、これらが相まってとてもスリリングな空間を作り出している。

うまく上らなかったロケット花火が地面と平行方向に飛び、女性に当たった。長居しては危険だ。

通りに面したいくつかのクラブは盛況している様子。道路脇には役目を終えた花火の矢が集められていた。不発弾のような感じもするので近づく気になれない。

普段実家で過ごす年越しとミュンヘンのそれをあえて対比すると、収束と発散と言ったところか。除夜の鐘を聞いたり、初詣に行ったり、その神社で神主さんのありがたい話など聞くと、否応にも新年の計めいたことを考えさせられ、何か襟を正せられるような気分になる。他方、普段禁止された爆発物を使うアクティビティは、全力でオフを楽しもうという気持ちにさせられる。

元旦

新年が明けた。静かな朝。パークカフェに向かう。昨晩消費された火薬の余韻が生々しく残っている。良い1年にしよう。

戦いの跡