密度関数
対数正規分布は、対数をとると正規分布に従う確率変数が従う密度関数である。つまり
が正規分布に従う。
の密度関数は以下のようになる。
確率変数の変換に用いるヤコビアンはなので、
の密度関数は以下のようになる。
負の数の対数は(実数の範囲では)扱えないため、の条件が必要*1。
平均
定義より、の平均は以下のように表される。
から
への変数変換を行う。
の取りえる範囲が
から
になることに注意したい。
(5)の両辺を微分すると、
(3)に(4),(5),(6)を代入すると、
最後の等号は、「平均の正規分布の密度関数の総和は1」という性質を用いている。
(7)は正規分布のモーメント母関数と一致する。*2
分散
分散の導出には以下の関係式を用いる。
はすでに導出したため、
を求める。
の計算と同様に、
から
への変数変換を行うと、
となる。ここで(8)を用いると、
分散を求めることができた。